トヨタスプリンタークーペに乗って、デリカを見に行ったときに貰ったカタログです(と言いたいところですが、買った時のカタログでは有りません)。実車を見たときは、こんな大きなトラックみたいな車、本当に運転できるのかな(?)って思ったのが第一印象です。自分の車としては、1台目から、3台はずっとトヨタの車でしたから、何となくトヨタのがこれと同じものを発売してくれればいいなと思ってました。そして、このカタログを持ってそのままカローラ店に行き、トヨタでは「デリカ」みたいな車は発売しないのか?ってセールスの人に聞いたのです。もちろん答えは「有りません」でした。未だに発売されないのだから無理もないですね。しかし、めげずにタウンエース(もしかしたらライトエース?)のカタログを貰って帰ってきました。

 ここで問題は、デリカの値段です。高い!でも、デリカを見たらもうこれしかないとは思っていましたが、優柔不断の私としては、誰かの同意が欲しかったのです。友達に話すと、「お前みたいな運転をする奴が、こんな車買う分けないよ。」と言われてしまいます。そこで、実家に行って(この頃は一人暮らしでした)、お袋にデリカとトヨタのワンボックスのカタログを見せました。答え一発!お袋は、トヨタのカタログには見向きもしませんでした。「これ買いなさい。お金がなければ援助してあげる。」って。もちろん、お金は自分で全額用意しましたが、やっぱり俺のお袋だと鼻高々でした。そして直ぐさま三菱に行き、オプションの注文とスプリンタークーペ+お金で営業の人と交渉。欲張った電動ウィンチのみ駄目と断られましたが、フリーホイールハブや、リミテッドスリップデフはOKとなり納車を待つことになりました。
今、このデリカが新発売されたら、やっぱりもう一度買いたいと思ってます。(もちろん、この基本構造は余り手を加えずに性能面をアップしたとしての話ですが)

 このデリカのコマーシャルを、テレビでやっていたのを覚えている人は居ませんか?砂漠から空中に飛び出す奴です。ビデオで撮ろうと思っていましたが、残念ながら取り損ねました。裏話として、このデリカをクレーンで吊して撮影したというのを聞いた覚えがあります。このデリカの四駆はパートタイム。なんだかよく判らない4H、2H、4Lの説明を真剣に読んでましたが、実際に乗ってみなければ実感出来ないことでした。しかし、このデリカの装備は、その後のスターワゴン、スペースギアには無い素晴らしいものでした。丈夫なアンダーガード類。車体がきしまないラダーシャーシ。車体が傾いても燃料のベーパーロックが起きないサブタンク。水の中でもOKな、デフ、ミッションのエア抜きパイプ(車体の上の方まで伸ばしてあった)。見るからに頑丈なデフ。多分三菱ジープのノウハウが一杯だったのでしょう。カタログにも、「血統、4WD」と有りますね。

 そして、この室内の広さとチャンとした椅子(運転席、助手席を除く!)。変に軟弱なフワフワした椅子でなく、少し固めでしっかりとしているため、気に入ってました。この後のスターワゴンからは、見た目だけで寸足らずの椅子になってしまったのが残念。この椅子は、膝裏の分まで寸法があるものでした(意味判るかな?座る部分の長さが長いって事です)。スプリンタークーペに乗っていた私には、この室内空間は驚異的な広さでした。

 問題は運転席の椅子です。運転中に前にずり落ちそうな気になるのです。もちろん気分的な問題があるかも知れませんが、乗用車になれている私にはそう感じました。これは運転姿勢に寄るものだとは判っているのですが、トラックの運転のように背中を立てた運転姿勢は私は嫌いです。スターワゴンではこの点が改良され、また次のスペースギアでは、もっと良くなっています。但し、このデリカに着いていた運転席のヒーターがスターワゴン以降では無くなってしまったのが残念です。カタログの「人間工学、マルチスペースシート」の人間工学部分は多分、トラック工学の間違いじゃないの?元々、デリカのシャーシは、フォルテトラックのシャーシに、デリカのボディーを乗せたものだから納得していますが。

 さて運転席ですが、これはもう2トントラックそのもって感じです。ペダルの配置、形、そしてハンドル(ステアリング)。何処をとっても見事にトラックです。しかも、チェンジのシフトレバーはしっかり堅い。1日乗ると左腕が痛いこと!それでも、このデリカはサーキットやラリーの様なスポーツ走行とは違った意味で運転が楽しかった(カタログには「スポーティ、ワンボックス。」って書いてあるけどこれは多分、トライアルとかの意味?)。

そう言えば、チルトハンドルも装備されていましたが、殆ど使えなかったことを覚えています。何しろ、上側にすると全くの大型トラックタイプで、円盤を回しているような感じになり、下側にして少し軽トラックに近づく程度の感じでした。しかも、下側にすると肝心のメーター類が半分しか見えなくなってしまうんです。乗用車から乗り換えた私にはチョットーーって感じでも、普段トラックを乗っている人にはかなりいい感じだったかも知れません。断っておきますが、トラックのことを卑下してるんではなくて、もっと乗用車的な方が良かったなって思っていただけです。多分、設計者が運転席の高さから、トラックと同様の配慮をしたための問題だと思います。

 始めの方で、このカタログは最初のものではありませんせんと書きましたが、その意味がここで分かります。「ディーゼル新登場。そして新しい装備の数々」と有るためです。私がデリカを買ったときは、デリカが新発売されたときだったので、当然まだディーゼル車は無かったからです。私のデリカは1800ccのガソリンエンジンでした。

100馬力もあったのですが、車重が重いせいかスピードは出ないし、加速も悪い。ま、しょうがないでしょ。そんな事より、このデリカのコンポは面白かったです。この時代で、マイクを装備したコンポは余り無かったのではないでしょうか。車内でカラオケも出来ますが、それよりも運転席と一番後ろの人との会話に使っていました。

 ボディーの選択では、最初白を買おうと思ったのですが、友達からの忠告(白は救急車みたい)でカタログの表紙と同じ緑にしました。緑で良かった!やっぱり緑が一番デリカらしいです。

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